2014年7月16日水曜日

病的反射



健常者にはみられない反射を「病的反射」という。病的反射は、正常の状態では錘体路によって抑制されている反射が、抑制が解除されることによって出現するとされる。したがって、病的反射を認めたときは、病変の部位を知るうえで意義深い。




●上肢の病的反射

反射名
方法
陽性反応
ホフマン反射
検者の示指と中指で被験者の中指末節をはさむ。その末節を母指で屈曲させ、急に手を放す。
全指、ことに母指が屈曲
トレムナー反射
被験者の指を少し屈曲させて、中指末節を検者の指で掌側からはじくようにして叩く。
全指、ことに母指が屈曲
ワルテンベルク反射
患者の母指を除く4指を軽く屈曲させ、この掌側に検者の示指および中指を直角におき、その上をハンマーで叩く。
母指を含めて全指が屈曲

語呂覚え:ホントに悪い上肢の病的反射






●下肢の病的反射

反射名
方法
陽性反応
バビンスキー反射
ハンマーの柄などで足底を、踵から外縁に沿うように母趾に向かってこする。
母趾が緩徐に背屈し、他の4趾は扇のように開いて足底側に屈曲
チャドック反射
外果の後ろより下を回って足背外側をこする。
母趾が緩徐に背屈し、他の4趾は扇のように開いて足底側に屈曲
オッペンハイム反射
下腿前面を脛骨に沿って、検者の母指腹面で上から下へこする。
母趾が背屈
ゴードン反射
腓腹筋をつかむ
母趾が背屈
シェーファー反射
アキレス腱をつまむ
母趾が背屈
ゴンダ反射
4趾のなかの1つをはじく
母趾が緩徐に背屈し、他の4趾は扇のように開いて足底側に屈曲
ロッソリモ反射
足底面の足趾のつけ根付近をハンマーで叩打する。
全足趾が足底に屈曲
メンデル・ベヒテレフ反射
足背部で、立方骨の上を叩打する。
24趾が足底方向へ屈曲
足クローヌス
被験者の足をつかみ、これを衝動的に背屈させる。
足が1回背屈された後、間代性に背屈・足底屈曲運動を繰り返す現象
膝クローヌス
下肢を伸展し、力を抜かせた状態で仰臥位にする。検者の母指と示指で膝蓋骨上部をつかみ、これを衝動的に下方へ動かす。
膝蓋骨が踊るように上下運動を繰り返す現象

語呂覚え:おっちゃん午後、メンバー白黒

<参考>

アレルギーの分類



免疫学的な仕組みによって発生する過敏反応が細胞や組織を傷害する場合、これらを総称してアレルギーという。

過敏反応の機序はⅠ型~Ⅴ型まで5型に分類されている。Ⅰ型からⅢ型までは抗体によって引き起こされる反応で、Ⅰ型はIgE抗体による傷害である。Ⅱ型、Ⅲ型はIgMIgG抗体によるもので、Ⅱ型は抗体や補体による直接的な傷害であり、Ⅲ型は免疫複合体による間接的な傷害である。Ⅳ型はTリンパ球による遅延型の過敏反応である。





 


アレルギー型と特徴
分類される疾患
Ⅰ型
【アナフィラキシー型】
まず、はじめに体内に侵入した抗原に対してIgE抗体が形成される。感作された個体が再度同じ抗原に暴露されるとアレルギー症状が発現する。IgE抗体は肥満細胞からヒスタミンやセロトニンなどの仲介化学物質を分泌させる。
花粉症、気管支喘息、
アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、
アナフィラキシーショック
Ⅱ型
【細胞傷害型】
IgMIgG抗体が細胞表面の抗原と結合し、さらに補体や食細胞が関係して直接細胞を破壊する反応。
溶血性貧血(赤血球が標的となる場合)
グッドパスチャー症候群
特発性血小板減少性紫斑病
Ⅲ型
【免疫複合体型、アルサス型】
IgG抗体が抗原と結合して免疫複合体が形成される。過剰に形成された免疫複合体は組織に沈着して補体を活性化させ、炎症性の破壊をひきおこす。
急性糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、ループス腎炎、血清病、リウマチ様関節炎
Ⅳ型
【遅延型、細胞免疫型】
結核菌に感作させている人の皮膚に、結核菌から抽出された蛋白を接種すると、24時間以上経過して発赤腫脹を中心とした皮膚の反応が観察される。ツベルクリン反応としてよく知られている現象。遅延型過敏反応とも呼ばれる。
ツルベルクリン反応
接触性皮膚炎
Ⅴ型
【刺激型】
Ⅱ型アレルギーの亜型。特定の抗体が細胞の表面にある抗原に結合し、その細胞を破壊するのではなく、逆に機能を亢進させる現象。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)が発生することがある





<参考>