2015年1月8日木曜日

古代九鍼

 『素問』、『霊枢』には、今から約2千年前の中国で治療に用いられていた九種類の鍼具について記載されている。





①皮膚を破る鍼
鑱鍼(ざんしん)
長さ16分。頭大きく末が鋭い。
熱が頭身の皮膚にあり、あちこち動くときにその陽気(熱)を瀉し去る。
皮膚の白いところに用いてはならない。
鋒鍼(ほうしん)
(三稜鍼ともいう)
長さ16分。絮にのっとり、筒状から末が鋒となり、刃が三隅にある三つ目錐のようである。
鈹鍼(はしん)(『太素』では「ひ(金に非)鍼」)
長さ4寸。鋒の幅2分半。劔にのっとり、末が剣鋒のようになっている。
癰や大膿を切り開く。

②刺入する鍼
毫鍼(ごうしん)
長さ16分(36分説もあり)。毫毛にのっとり、尖が蚊や虻の喙(くちばし)のようになっている。
静かにゆっくり少しずつ刺し進め、目的の深さに達したらしばらく留め、寒熱や痛痹(痛み・しびれ)を取る。
員(円)利鍼
(えんりしん)
長さ16分。牛の尾にのっとり、丸くて鋭く、中程がやや太い。
急激な痹(痛み・しびれ)に深く刺してこれを取る。
長鍼(ちょうしん)
長さ7寸。オビヒモにのっとり、鋒はとがって身は薄い。
深い邪や痹を取る。
大鍼(だいしん)
長さ4寸。鋒にのっとり、つえのようで、その鋒が微かに丸い。
関節に水がたまって腫れているとき、これを瀉す。





③刺入せずに接触・摩擦する鍼
員(円)鍼
(えんしん)
長さ16分。絮にのっとり、筒状で鋒が卵のように丸い。
分肉の間(ごく浅いところ)をこすって気を瀉す。
鍉鍼(ていしん)
長さ3寸半。キビ・アワにのっとり、鋒がややとがっている。
手足末端近くの穴所の脈を按じて気を補ったり、邪を出させたりする。


<参考>

2015年1月7日水曜日

三陰三陽病

『傷寒論』に述べられている。





状態
症状
①太陽病
発病の初期
悪寒(悪風)、発熱、頭痛、項強、脈浮
②少陽病
発病後4~5日、ないし6~7日を経た時期の病態
口苦、咽乾、舌苔白、食欲不振、悪心、咳(深いところから出る)、胸脇苦満(胸苦しさ)、往来寒熱
③陽明病
発病後8~9日以上経た陽病の極期
体温が高く、全身くまなく熱感に満ち、腹実満、便秘、舌苔黄






状態
症状
④太陰病
陽明病期の後にくるもの
体力が衰し、身体冷え、腹虚満、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸症状
⑤少陰病
ますます元気がなくなり、臥床してうつらうつらしている。
脈は微細で、触れにくくなる
⑥厥陰病
多くはやがて死に至る
上気して顔色は一見赤みがかっているが、下半身は冷え、咽が乾き、胸が熱く、疼き、空腹だが飲食できない。


<参考>