はり師・きゅう師の生理学の国家試験問題の『筋肉』の中から「心筋と平滑筋」に関する問題をまとめました。分類は東洋療法研修試験財団の「国家試験出題基準」を参考にしています。
≪D.心筋と平滑筋≫
a.心筋の特徴
●問1(はき第5回問45)
心筋の特徴として正しい記述はどれか。
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1.骨格筋より不応期が長い。
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2.強縮する。
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3.体性神経により支配されている。
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4.絶縁伝導する。
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解答
【1】
解説
1.
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心筋は骨格筋より不応期が長い。よってこれが正解である。
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2.
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心筋は単収縮のみである。強縮はしない。
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3.
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心筋は自律神経支配である。体性神経により支配されているのは骨格筋である。
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4.
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心筋の各筋線維は隣接する細胞とギャップ結合により電気的に連絡しており、多数の心筋線維は同時に興奮してあたかも1個の筋線維のように働く。絶縁伝導するのは骨格筋である。
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骨格筋、心筋、平滑筋のそれぞれの特徴は以下の通りである。
骨格筋
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心筋
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平滑筋
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筋線維
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横紋筋
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横紋筋
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平滑筋
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細胞間の興奮伝導
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絶縁伝導
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全体に広がる
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ある方向に広がる
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神経支配
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運動神経
(随意的)
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自律神経
(不随意的)
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自律神経
(不随意的)
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活動電位の
絶対不応期
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短い
(1~2ミリ秒)
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長い
(200~300ミリ秒)
|
中
(50~100ミリ秒)
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強縮
|
強縮が多い
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単収縮のみ
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ほとんどが強縮
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●問2(はき第8回問45)
心筋の特徴で誤っている記述はどれか。
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1.強縮する。
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2.絶対不応期は骨格筋より長い。
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3.自動性をもつ。
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4.自律神経支配を受ける。
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解答
【1】
解説
1.
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心筋は単収縮のみである。よってこれが正解である。
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2.
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心筋の絶対不応期は骨格筋や平滑筋より長い。
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3.
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心筋は自動的・律動的に収縮する自動性をもつ。
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4.
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心筋は自律神経支配を受ける。
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骨格筋、心筋、平滑筋のそれぞれの特徴は以下の通りである。
骨格筋
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心筋
|
平滑筋
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筋線維
|
横紋筋
|
横紋筋
|
平滑筋
|
細胞間の興奮伝導
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絶縁伝導
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全体に広がる
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ある方向に広がる
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神経支配
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運動神経
(随意的)
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自律神経
(不随意的)
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自律神経
(不随意的)
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活動電位の
絶対不応期
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短い
(1~2ミリ秒)
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長い
(200~300ミリ秒)
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中
(50~100ミリ秒)
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強縮
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強縮が多い
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単収縮のみ
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ほとんどが強縮
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