2016年4月16日土曜日

【生理学】 2.循環 F.血圧 【はり師・きゅう師の国家試験問題】

はり師・きゅう師の生理学の国家試験問題の『循環』の中から「血圧」に関する問題をまとめました。分類は東洋療法研修試験財団の「国家試験出題基準」を参考にしています。






F.血圧≫

b.最高血圧(収縮期血圧)、最低血圧(拡張期血圧)、脈圧
●問1(はき第6回問37
平均血圧について正しい記述はどれか。
1.収縮期血圧から脈圧の1/3を引く。
2.拡張期血圧に脈圧の1/3を加える。
3.拡張期血圧に脈圧の1/2を加える。
4.1日の血圧変動を平均する。























解答
2

解説
 1心周期にみられるすべての圧の変動を平均したものを平均血圧という。平均血圧は、最低血圧に脈圧(最高血圧と最低血圧の圧差)の3分の1の圧を加算した値に近い。よって『2』が正解である。







c.血圧に影響する因子
●問1(はき第2回問36
血圧を上昇させる要因はどれか。
1.抵抗血管の拡張
2.迷走神経活動の亢進
3.心拍出量の増加
4.圧受容器活動の亢進























解答
3

解説
 動脈圧は、心拍出量と総末梢抵抗(体循環全体の血管抵抗の総和)の積で芦原される。たとえば、血液量の増大、血管収縮による血管断面積の縮小(血管抵抗の上昇)、血管壁の弾性の低下(血管抵抗の上昇)、一回拍出量の増加、血液粘性の上昇などによって血圧は上昇する。
1.
抵抗血管(細動脈)の拡張により血管抵抗は下降するので血圧も下降する。
2.
迷走神経活動の亢進は、心拍数の低下、心筋収縮力の低下、心拍出量の減少などの反応を引き起こし、血圧を下降させる。
3.
心拍出量の増加は血圧の上昇を引き起こす。よってこれが正解である。
4.
圧受容器活動の亢進により、その情報が舌咽神経や迷走神経を通って延髄の循環中枢に伝わる。その結果、心臓と血管支配の交感神経の活動が低下し、心臓支配の迷走神経の活動が亢進する。迷走神経の活動亢進は、設問2のとおり、血圧を低下させる。








●問2(はき第23回問27
健康成人において血圧低下を起こすのはどれか。
1.血中ナトリウム濃度の上昇
2.レニン分泌の増加
3.心収縮力の増大
4.細動脈の拡張























解答
4

解説
1.ナトリウムイオンは血漿や間質液などの細胞外液中の陽イオンの90%を占める。したがって、体液中のナトリウムイオンの量は細胞外液の浸透圧や量を左右する最も大きな因子である。血中ナトリウム濃度が上昇すると、その濃度を下げるために水分が血管内に移動してくるので、循環血液量は増し、血圧は上昇する。
2.腎臓の糸球体近接細胞から分泌されるレニンによって、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系が作動し、アルドステロンの分泌が促される。アルドステロンは主に腎臓の集合管に作用してNa+再吸収を増大させる。Na+再吸収に伴い水分も再吸収されるため、循環血液量が増加し、血圧は上昇する。また、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系によって活動するアルドステロンⅡは強力な血管収縮作用をもち、直接的に血圧上昇に作用する。
3.動脈圧は、心拍出量と総末梢抵抗(体循環全体の血管抵抗の総和)の積で表される。心収縮力の増大によって、心拍出量は増大するので血圧は上昇する。
4.上述の通り、動脈圧は心拍出量と総末梢抵抗の積で表される。細動脈の拡張によって総末梢抵抗は減少するので、血圧は低下する。よってこれが正解である。












d.総合
●問1(はき第11回問35
血圧の上昇がみられないのはどれか。
1.還流血流量の減少
2.交感神経の緊張の高まり
3.末梢血管の収縮
4.侵害受容器の興奮
























解答
1

解説

準備中です。しばらくお待ちください。








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